2010/04/09

画像は8日の促成ピクニックコーン。

前回辺りから低温が続きました。3月末の明け方には氷点下-1.5℃まで下がり凍害。

園(他園)によっては蒔き直しとなってしまったほどの低温被害がありましたが、僅かな環境(場所)の違いでピクニックコーンは助かりました。やや、葉の色が斑なのはそのせいです。



このように、天候に大きく左右される農作物で、今回の低温被害も促成ピクニックは何とかそれを切り抜けましたが・・実は露地物が大変なことになっています。(T_T)

下の画像は低温の中やっと発芽した、露地物一番手のピクニックコーン。



下の画像は発芽した露地物ピクニックコーン園です。
昨年まで秋茄子を作付していた圃場でトウモロコシは初めてです。



まだ、発芽は揃って居らず、発芽率は分かりません。
何しろ今年は雨が多く、低温で地温が上がらず発芽まで時間が掛かっていますから種子の腐敗が心配されます。

昨年も低温でひどい発芽率でしたが今年の場合はそれに加えて多湿です。
もっとも、昨年は乾燥が影響した可能性もありましたが。

それでもまだこの園はよいのです。一番手の露地甘々娘の園も若干遅れて発芽し始めていますのでそこもまだよし、です。

大変なことになっているのは、二番手の露地物「甘々娘」園と一番手の露地物「グラビス」園。

ややこしい言い方で申し訳ありませんが、品種ごとに当然、圃場が違い、同時播種でも標高差を利用して収穫時期の分散を図っていて、早いであろう順番に一番手とか言っています。

で、その二番手組の圃場は山の近くで、3か所に分散しています。
まず、「甘々娘」園。



播種したのは、一番手露地ピクニックコーンと同じ、3月27日。が、
2日前に蒔き直しました。全部。(T_T)

蒔き直しの理由は・・・カラスです!
そう、カラスに全部種を拾われました。一粒残らずです。

今年のカラスは異常です。もちろん当園だけでなくどこもかしこもで、先の一番手の露地ピクニック、甘々娘園は特別なのです。後、三番手(といっても二番手とそう変わりませんが)の甘々娘とグラビスも今のところ大丈夫です。味来14も(味来は1圃場だけです)

それぞれ、住宅に近かったり、大型農道沿い出会ったり(一番手ピクニックはカラスがうっかりしてるとしか思えませんが)って理由だと思います。(しかし今後は分かりません)

とにかく、世間でも大騒ぎになってます。この一番カラス多い山の近くの圃場では誰にあってもカラスの話。ほとんどの人が蒔き直しです。しかもどんな対策しても駄目なのです。例えばテグス(ナイロン紐)。



一本、二本じゃダメで蒔き直しの後、グルグル巻きに張ったテグス。
あと、一つ上の画像にあるように爆音機も仕掛けました。(プロパンガスと一緒の赤い筒)
しかし、これでもどうなる事やら。

とにかく、皆いろんな仕掛けをしていますが、すべてに慣れてしまって平気です。
かかしも、同胞のカラスの死骸を吊るしたた園も、赤とシルバーのテープを張った園も全て駄目です。

果ては、最初はよかった不織布(ベタ掛け資材)を掛けた園も発芽してから芽を突く始末。

下の画像が当園ではありませんが不織布。(商品名はパスライトとかパオパオって言います)



本来は、防霜や若干の地温上昇目的に使うもの。
この上から突くのですよ。ビニールではなく布ですから破れるのです。古いものは特に。

それに、トウモロコシの場合ベタ掛けでは、布が水分を吸収しますので返って霜や低温には凍って逆に被害が大きくなる場合がありますから、本来イチかバチの資材であまり使いたくないのです。根が深く張るまで突くのでは発芽を見て外すこともできません。(低温、霜に遭遇する可能性が高くなるし、最初から低温に慣れて育つ方が霜にも強い)

しかし、裸のままよりまだ発芽まではよかったので、蒔き直してこちらを掛ける生産者が一番多いです。

当園も、播種時期をずらした、三番手ピクニックコーン園に最初から掛けました。爆音機と同じ画像の遠くに見える白覆ってある園がそうです。その下の他園では更に周りを黒い網で覆っています。

何しろ、裸で普通の仕掛けの園を拾い尽くすとこちらのベタ掛け資材のものも突くというわけです。下の画像はやはり同じ地区にある当園の一番手グラビス園の発芽してから突かれたグラビス。



この園は当初、日向きなので他より若干早く発芽し様子を見ていました。50%くらいならそのままいこうと思っていたのです。が、甘かったです。発芽したものも抜かれまだ発芽前のものも殆ど拾われたでしょう。確認したのは昨日です。

グラビスも、3か所に分けておいてよかったです、2番手予定の圃場(同時に播種しましたがこの地区より僅かに遅れるであろう園)は発芽し始めています。

こちらも明日、蒔き直しです。(種の入手が宅配で今日発送、明日着)

肥料も以前に比べて倍近く高騰しており。F1のトウモロコシの種も驚くほど高価で、播種にお願いしたスタッフさんの人件費とカラス除け資材の経費と労力の無駄。

促成ピクニックコーンのように天候に左右されるのであればまだ学習できます。

しかし、カラスとの戦い程あ空しいものは無いですね。連中も学習しますし、何より天候と違い「百害あって一利なし」ですから。

長くなりました。本来、不必要なこの説明も文章力のない私には結構苦痛です。(カラスのおかげに)

しかし、ご予約注文ですから、万が一、代金をいただいていなくても受けたご注文品が出荷できないとなったら大変です。今のところのご予約分は先の大丈夫そうな園の分で間に合うと思いますが(これもカラスに見つかったら終わりですが、その時にはお詫びするしかありません)今後の被害程度を見ながら早期ご予約終了もありうるわけなので、その場合はこのような理由からだと理解していただくほかありません。

ストアさんのように仕入れて販売ならこのようなリスクはありませんが、また生産だけなら販売の責任はありません。生産販売となりますと大変です。とほほほほ。

何か他にいい仕事ないですかね、っと挫けそうな今日この頃です。(カラスのおかげで)

とにかく、今年のカラスは異常です。この地区だけでなく他町村でも騒ぎをしていますし、対策を施している園(無駄でも)がとんでもなく広いのです。こんない広い範囲での被害は聞いたことがありません。奴らの連絡網は一体どうなっているのでしょう。

また、イノシシが歩いた後も非常に多いです。シカも。それも山の近くだけでは無く市街地近くでも多いと聞きます。何なんでしょうか、温暖化のせいですか?

イノシシなどは収穫間際のとうもろこしが大好物ですから収獲するまでわからないってことになります。ただ、カラスよりは頭数が少ないですから、運次第ですが。

そうそう、あと大事なことがありました。

この件で収穫期間が予定より長くなります。(無事なら)
とうもろこしの収穫は、桃の出荷が始まってしまいますと、収穫自体は制限しながらできますが、関東近県当日便の箱詰め、発送が困難になります。

昨年の発芽不良と蒔き直しの場合もそうでしたが、日を区切って全て通常便に切り替えました。(もちろん当日収穫当日発送ですが、翌日着です。近県でも。

当日便受付でご予約いただいたものが終わってからの切り替えでしたが、今年も、今後の状況いよってご予約の段階でも遅いものは、「何時いつからのご注文は通常便となります」とご注文前にアナウンス致します。

もちろん、今の段階では大丈夫です。収穫開始にかなり近くなった段階でご予約数と収量見込みを計算してとなると思います。

長文最後まで、お読みくださいましてありがとうございます。

おそらく、ここまでお読みくださる方は少ないでしょうから、今後の状況によって、とうもろこしページの上の方で注意事項として載せるつもりです。載せないで済むのを祈りたいのですが。




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